小規模で賃貸物件を管理しているけれど、「うちの規模でも登録しないといけないのか」と気になっていませんか。結論から言うと、管理戸数が200戸未満であれば、賃貸住宅管理業の登録は任意です(2026年8月時点)。ここでは200戸のカウント方法と、200戸未満でも登録を検討したほうがよいケースを整理します。
200戸以上は登録義務、200戸未満は任意
賃貸住宅管理業法では、管理受託契約に基づいて管理する住宅の戸数が200戸以上になる管理業者に対して、国土交通大臣への登録を義務付けています。逆に言えば、管理戸数が200戸に満たない業者は、登録するかどうかを自分で選べる立場にあります。
この「200戸」という基準は、管理業者の規模を測る一つの目安として法律上明確に線引きされているものです。オーナーから物件を1棟だけ預かっているような小規模な管理であれば、登録なしで事業を続けることも制度上は可能、ということになります。
200戸のカウント方法には注意点がある
200戸を数える際、自己所有物件の管理は対象から除かれるとされています(行政書士事務所の解説、2026年8月時点)。つまり、自社で所有している賃貸物件をいくら多く管理していても、その分は200戸のカウントには含まれません。カウントされるのは、あくまでオーナーから管理を受託している(自社所有ではない)物件です。
複数のオーナーから少しずつ物件を預かっているうちに、気づけば受託戸数が200戸に近づいていた、というケースもあり得ます。管理戸数がボーダーライン付近にある場合は、現時点の正確な戸数を一度棚卸ししておくと安心です。
200戸未満でも登録を検討したほうがよいケース
登録が任意だからといって、200戸未満の業者が登録すべきでないというわけではありません。次のようなケースでは、あえて登録しておくメリットがあります。
- 今後、管理戸数が200戸を超える見込みがある場合。超えてから慌てて登録手続きを進めるより、早めに体制を整えておくほうが安全
- オーナーや取引先から「登録業者かどうか」を判断材料にされる場合。登録は法令上の義務を果たしている証明の一つとして働く
- 将来的に事業を拡大し、他社との差別化を図りたい場合。登録業者であることが信頼材料として機能しうる
逆に、当面拡大の予定がなく、オーナーとの関係も長年の付き合いで成り立っているような小規模事業者であれば、無理に登録を急ぐ必要は薄いといえます。
200戸以上で無登録のまま管理を続けるとどうなるか
管理戸数が200戸以上になっているにもかかわらず登録をしないまま事業を続けると、罰則の対象になり得ます。行政書士事務所の解説(2026年8月時点)では、1年以下の懲役または100万円以下の罰金(両方が科される場合もある)に加え、業務改善命令や業務停止命令、違反した事業者名の公表といった行政上の措置が紹介されています。具体的な条文・最新の運用については、賃貸住宅管理業法ポータルサイト(国土交通省)で最新情報を確認することをおすすめします。
登録業者になると生じる義務
200戸以上の登録業者になると、業務管理者の職務内容とは?で解説したとおり、営業所・事務所ごとに業務管理者を1名以上設置する義務が新たに発生します。逆に言えば、200戸未満で登録していない業者には、この設置義務も生じません。登録の要否を考える際は、業務管理者の確保という次の課題もあわせて視野に入れておくとよいでしょう。実際に登録を進める場合の具体的な手続きは登録申請の流れで解説しています。
まとめ
- 管理戸数200戸以上は登録義務、200戸未満は任意登録
- 200戸のカウントには自己所有物件は含まれない
- 将来的な拡大見込みや取引先からの信頼確保のために、200戸未満でも登録を検討する価値はある
- 200戸以上で無登録のまま事業を続けると、懲役や罰金、業務停止命令等の対象になり得る
まずは、自社(または調べている会社)の管理戸数が200戸のボーダーラインに対してどの位置にあるかを確認してみてください。それだけで、登録の要否という次の論点がはっきりします。


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