賃貸住宅管理業の登録を受けたら、営業所や事務所に何を掲示すればいいのか気になっていませんか。結論から言うと、登録業者は営業所・事務所ごとに、公衆の見やすい場所へ国土交通省令で定めた様式の標識を掲げる義務があります(賃貸住宅管理業法第19条、2026年9月時点)。ここでは標識に記載すべき事項と、見落としやすい注意点を整理します。
標識の掲示は法律で定められた義務
賃貸住宅管理業法第19条は、「賃貸住宅管理業者は、その営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める様式の標識を掲げなければならない」と定めています。宅建業の標識掲示と同じように、管理業者が登録を受けた正当な事業者であることを、依頼者や取引先が一目で確認できるようにするための仕組みです。
対象になるのは、管理戸数200戸以上で登録した業者です。200戸未満で登録を任意にとどめている業者には、この掲示義務も生じません。
標識に記載すべき5つの事項
国土交通省令(施行規則別記様式第12号)で定められた標識には、次の事項を記載する必要があります(2026年9月時点、国土交通省公式サイトより)。
- 登録番号
- 登録年月日
- 登録の有効期間
- 商号、名称または氏名
- 主たる営業所または事務所の所在地
これらは、賃貸住宅管理業法とは?で解説した登録制度の内容そのものを、来訪者がその場で確認できる形にしたものといえます。
ウェブサイトへの掲示だけでは義務を果たせない
近年はウェブサイトを持つ管理業者も増えていますが、注意したい点があります。国土交通省は、ウェブサイトがある場合は営業所等での掲示に加えてウェブサイト上にも同様の内容を掲示することを推奨していますが、ウェブサイト上に掲示しただけでは、法第19条が定める掲示義務を果たしたことにはなりません(2026年9月時点、国土交通省公式サイトより)。あくまで営業所・事務所への現物の掲示が必須で、ウェブサイトはそれに加える形の任意対応という位置づけです。
掲示を怠るとどうなるか
標識を掲げなかった場合、賃貸住宅管理業法第44条の規定により30万円以下の罰金の対象になり得ます(2026年9月時点、同法条文より)。帳簿の備付けや従業者証明書の携帯といった他の実務上の義務(帳簿の備付け・保存義務とはで解説)と同じ条文の中に定められており、いずれも「うっかり忘れがち」な事務的な義務である点が共通しています。営業所を新設・移転した際などは、標識の掲示も忘れずにチェックリストに含めておくと安心です。
まとめ
- 登録業者(管理戸数200戸以上)は、営業所・事務所ごとに標識の掲示が法律上の義務(法第19条)
- 標識には登録番号・登録年月日・登録の有効期間・商号等・主たる事務所の所在地を記載
- ウェブサイトへの掲示は推奨されるが、営業所での現物掲示の代わりにはならない
- 掲示を怠ると30万円以下の罰金の対象になり得る(法第44条)
自社(または調べている会社)の営業所に、この5つの事項が記載された標識が掲示されているか、一度確認してみてください。


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