賃貸住宅管理業法に違反すると、具体的にどんな罰則があるのか気になっていませんか。結論から言うと、違反の重さに応じて1年以下の懲役・100万円以下の罰金から、30万円以下の罰金まで4段階の罰則が定められています(賃貸住宅管理業法第41条〜第44条、2026年9月時点)。ここでは罰則の重さ別に、対象となる違反行為を整理します。
最も重い罰則:1年以下の懲役または100万円以下の罰金(第41条)
もっとも重い罰則が科されるのは、次の3つのケースです。
- 登録を受けずに賃貸住宅管理業を営んだとき(無登録営業)
- 不正の手段で登録を受けたとき
- 名義貸しの禁止に違反して、他人に賃貸住宅管理業を営ませたとき
いずれも制度の根幹である「登録」そのものに関わる違反であり、懲役刑を含む重い扱いになっています。
6月以下の懲役または50万円以下の罰金(第42条)
登録取消し等の命令や業務停止命令に違反した場合、また特定転貸事業者(サブリース業者)が勧誘の際に故意に事実を告げなかったり、不実のことを告げたりした場合が対象です。国土交通大臣による監督処分に従わなかった、というニュアンスの違反が中心です。
50万円以下の罰金(第43条)
特定賃貸借契約(サブリース契約)の締結前・締結時に交付すべき書面を交付しなかったとき、必要な事項を記載しなかったとき、虚偽の記載をしたときが対象です。サブリース契約特有の書面交付義務に関する違反です。
30万円以下の罰金(第44条):実務上もっとも身近な罰則
日々の実務でうっかり違反しやすいのが、この第44条の対象行為です。13項目ありますが、主なものは次のとおりです(2026年9月時点、法律条文より)。
- 変更の届出をしなかった、または虚偽の届出をしたとき
- 業務管理者を選任しなかったとき
- 帳簿を備え付けなかった、記載しなかった、または虚偽の記載・保存をしなかったとき
- 標識を掲示しなかったとき
- 秘密を漏らしたとき
- 誇大広告等の禁止に違反したとき
- 国土交通大臣の報告徴収・立入検査を拒んだり、虚偽の答弁をしたりしたとき
登録の可否そのものに関わる第41条と違い、いずれも「登録した後の日常的な運営」に関わる義務です。裏を返せば、登録さえすれば終わりではなく、継続的に守るべき義務が数多くあるということでもあります。
会社(法人)も処罰される:両罰規定
法第45条では、法人の代表者や従業員が業務に関して違反行為をした場合、行為者本人だけでなく、その法人にも罰金刑が科されると定められています(両罰規定)。「担当者個人の問題」では済まされず、会社としての管理体制が問われる仕組みになっています。
まとめ
- 罰則は違反の重さに応じて4段階(1年以下の懲役・100万円以下の罰金/6月以下の懲役・50万円以下の罰金/50万円以下の罰金/30万円以下の罰金)
- 最も重いのは無登録営業・不正登録・名義貸し
- 実務でもっとも該当しやすいのは第44条(業務管理者の不選任・帳簿の不備・標識の不掲示など)
- 法人にも罰金刑が科される両罰規定がある
自社の日々の運営が、この記事で挙げた義務(業務管理者の設置・帳簿の備付け・標識の掲示など)を満たせているか、一つずつ確認してみてください。


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