覚えたはずの数字や用語が、次の日にはもう出てこない。何度もテキストを読み返しているのに、過去問を解くと同じところで間違える。そう感じているなら、それはあなたの記憶力の問題ではなく、覚え方の手順が「読むだけ」で止まっていることが原因であることがほとんどです。ここでは、脳科学的に効果が確認されている暗記のコツを、この資格の学習に当てはめて紹介します。
「暗記が苦手」は才能の問題ではない
「昔から暗記科目が苦手だった」「歳のせいで覚えが悪くなった」——こうした思い込みは、暗記のやり方を変えるだけで覆ることが少なくありません。賃貸不動産経営管理士の独学で挫折しやすい人の特徴とはでも触れているとおり、独学がうまくいかない人の多くは、気合や根性で乗り切ろうとして仕組みを持たないまま同じやり方を繰り返しています。暗記も同じで、「何度も読む」という方法自体に限界があるケースがほとんどです。
コツ1:読むのをやめて、思い出す練習に切り替える(アクティブリコール)
テキストを読み返す時間を減らし、何も見ずに思い出そうとする時間を増やすと、記憶の定着率は上がることが知られています。これをアクティブリコールと呼びます。
賃貸不動産経営管理士の学習であれば、たとえば賃貸住宅管理業法の登録要件や、5問免除講習の対象者を、テキストを閉じた状態で自分の言葉で説明してみる、というやり方です。うまく言えなかった箇所だけをテキストで確認し直す、という順番にするだけで、同じ30分でも記憶に残る量が変わってきます。
コツ2:一気に詰め込まず、日をまたいで繰り返す(分散学習)
同じ範囲を1日で3回読むより、1回ずつを3日に分けたほうが記憶に残りやすいことも、複数の研究で示されています。試験範囲が広いこの資格では、「今日やった分野を数日後にもう一度チェックする」というサイクルを先にスケジュールへ組み込んでおくと、直前期に慌てて全部を復習する事態を避けやすくなります。
コツ3:「隠して確認する」を暗記の標準動作にする
アクティブリコールを実践しようとすると、最初は「思い出す→答え合わせ」という手順をどう作るかで迷いがちです。赤シートで隠して確認する、といった一手間を最初から仕組みに組み込んでおくと、テキストを開くたびに自然とアクティブリコールの練習になります。
勉強がはかどる便利グッズ7選で紹介した赤シート方式の暗記マーカーなどを試してみるのもおすすめです。
まとめ
- 暗記が苦手なのは才能ではなく、「読むだけ」で終わっている手順の問題であることが多い
- 読むより思い出す練習(アクティブリコール)を増やすと定着率が上がる
- 1日に詰め込まず、日をまたいで繰り返す(分散学習)ほうが記憶に残りやすい
- 「隠して確認する」を最初から仕組みに組み込んでおくと、暗記の練習が自然と習慣になる
まずは、今読んでいるページの一部分だけ、テキストを閉じて思い出せるか試してみること。それだけで、今日の暗記の質は変わってきます。


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