「賃貸不動産経営管理士」と「業務管理者」という似た言葉が出てきて、両者の関係が整理できていませんか。結論から言うと、賃貸不動産経営管理士は資格の名前、業務管理者はその資格を持つ人が現場で担う役職です。ここでは両者の関係と、業務管理者になるための要件を整理します。
資格と役職の違い
賃貸不動産経営管理士は、試験に合格して登録することで得られる国家資格です。一方の業務管理者は、賃貸住宅管理業法によって、管理業者が営業所・事務所ごとに設置を義務付けられている役職(ポジション)を指します。
つまり、「賃貸不動産経営管理士の資格を持っている人が、業務管理者という役職に就く」という関係です。資格そのものと、資格を活かして就くポジションが別物だと理解しておくと、条文の読み方も整理しやすくなります。
業務管理者はどんな会社に必要か
賃貸住宅管理業法では、管理受託契約に基づいて管理する住宅の戸数が200戸以上の管理業者に対し、国土交通大臣への登録と、営業所・事務所ごとの業務管理者の設置を義務付けています(国土交通省・賃貸住宅管理業法の規定、2026年7月時点)。業務管理者は、管理受託契約時の重要事項説明や契約締結時の書面交付といった業務を管理・監督する役割を担います。具体的な職務内容や兼務のルールは業務管理者の職務内容とは?で詳しく解説しています。
業務管理者になるための2つのルート
業務管理者になるには、次のいずれかの要件を満たす必要があります。
- 賃貸不動産経営管理士の資格を取得し、管理業務に関し2年以上の実務経験(または同等の能力)を有する
- 宅建士の資格を持ち、指定の講習を修了する
宅建士から業務管理者を目指す場合は追加の指定講習が必要になるのに対し、賃貸不動産経営管理士の資格保有者は実務経験の要件を満たせば追加講習なしで済みます。すでに宅建士を持っている人が賃貸不動産経営管理士を取ろうか迷う場合、この違いが判断材料の一つになります。
業務管理者を目指すなら意識しておきたいこと
- 資格登録の時点で、管理業務の実務経験(2年以上)が要件になっている
- 実務未経験のまま資格を取得した場合は、実務経験を積んでから業務管理者として選任される流れになる
- 転職やキャリアアップで業務管理者としての採用を目指す場合、資格保有はその第一段階にすぎない
業務管理者が実際に何をする役職なのか、営業所ごとの設置義務や兼務のルールについては業務管理者の職務内容とは?で、資格の更新忘れが会社に及ぼす影響については更新忘れと業務管理者への影響で、それぞれ扱っています。
まとめ
- 賃貸不動産経営管理士は資格、業務管理者はその資格を活かして就く役職
- 管理戸数200戸以上の管理業者は、営業所ごとに業務管理者の設置が義務
- 業務管理者になるには、賃貸不動産経営管理士(+実務経験2年以上)か、宅建士(+指定講習)のいずれかが必要
まずは、自分が目指すのが「資格の取得」なのか「業務管理者としての選任」なのか、目的を1つに絞ってみてください。それだけで、次に必要な準備が見えてきます。


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